【世界遺産平泉の最強パワースポット】一生に一度は訪れたい場所~中尊寺・金色堂【松尾芭蕉・中尊寺ハス・お守り】

平泉町は浄土思想をもとに独自の平泉文化を築き上げ、現在では平泉に残る様々な寺院・庭園が世界文化遺産として登録されています。そのなかでも今回は、黄金文化を語るには欠かせない「金色堂」についてお話したいと思います。

平和への思い

11世紀後半に長く続いた戦争で家族をなくした清衡公が願ったのは、争いのない平和な世の中をつくることでした。

後に東北地方を治めることとなった清衡公は、たび重なる戦いによって命を落としたすべての人々やすべての生き物の魂を鎮め、極楽浄土に導きたいという思いから、中尊寺の建立を始めました。

清衡公が中尊寺を建立する際に残した「中尊寺建立供養願文」には、敵味方を含めた戦死者たちを弔う気持ちと、平和への強い思いが綴られています。

極楽浄土をかたちに

平安時代、平泉の地に突如として花開いた浄土、中尊寺。

かつて山上には、100余体の釈迦如来像を安置した釈迦堂や、9体の阿弥陀如来像を安置した二階大堂など、40もの堂塔が華麗な仏教世界を構成していました。

1337年(建武4)の火災により、中尊寺創建当初の姿を今に伝える建造物は経蔵と金色堂のみとなっています。

1124年(天治元年)、奥州藤原氏初代清衡公によって上棟された金色堂は、数ある中尊寺の堂塔の中でもとりわけ意匠が凝らされています。

金色堂は高さ約8m、幅約5.4m四方の阿弥陀堂で、内外に金箔の押された「皆金色」と称される内陣部分は、はるか南洋の海からシルクロードを渡ってもたらされた夜光貝を用いた螺鈿細工が施されており、象牙や宝石によって飾られています。須弥壇の中心の阿弥陀如来は両脇に観音勢至菩薩、六体の地蔵菩薩、持国天、増長天を従えておられ、須弥壇の中には藤原氏三代の御遺体が納められています。

独自の平泉文化を築くために、京都から番匠(ばんしょう)・仏師・塗師・錺師(かざりし)など、当代一流の職人たちが集められたといいます。

金色堂はそうした職人たちの技術の結晶であると同時に、平泉文化の象徴であるといえます。

※一部中尊寺HPから引用しています。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.chusonji.or.jp/know/konjikido.html

五月雨の 降り残してや 光堂

奥州藤原氏が滅亡して500年目にあたる元禄2年(1689年)、松尾芭蕉は門人の曹良と2人、「奥の細道」の旅にでます。

江戸を発ってから44日後の5月13日、細道のはて平泉を訪れます。そこにはもうかつての奥州藤原時代の栄華はなく、田野が広がっているばかりでした。

「五月雨の 降り残してや 光堂」

誰もが一度は耳にしたことがある、金色堂を詠んだ名句ですが実は当初、芭蕉は、「五月雨の年々降りて五百たび」と詠んでいたそうです。

ですが、芭蕉が訪れたこの日、前日までの長い梅雨が奇跡的に晴れたことでこの名句が生まれたそうです。

実際、芭蕉が目にしたのは、草木がお生い茂り荒れた地に、当初の輝きを失い静かに佇む、朽ち果てた金色堂の姿だったのだと思います。

それなのに金色堂のことを「光堂」と例えたのは、芭蕉が訪れたその日、雨上がりに差した日差しで放った輝きと、かつての藤原氏の繁栄を重ねて見たからなのかもしれません・・・あくまで想像ですが。

時をこえて現代へ~奇跡の花「中尊寺ハス」

約800年の時をこえ現代によみがえった奇跡の花「中尊寺ハス」。

別名「泰衡蓮」という古代ハスのことです。

昭和25年(1950年)の金色堂発掘調査の際、四代泰衡の首桶から約100粒のハスの種が見つかりました。当時のハスの権威として知られた大賀一郎博士にその種の一部が託され、中尊寺の池に植えられました。

中尊寺ハスは毎年7月中旬から8月中旬にかけて見頃をむかえます。

中尊寺ハスはここ平泉だけでなく、東日本大震災の犠牲者への鎮魂と復興推進のシンボルとして全国各地に株分けされています。また、奥州合戦の主戦場となった国史跡「阿津賀志山防塁」(福島県国見町)にも株分けされており、今ちょうど見頃をむかえています。

各地で美しく咲き誇る中尊寺ハスが、およそ800年もの時をこえて、浄土への想いを現代へ繋いでいるのでしょう。

中尊寺お守りおすすめ

今回のブログに書いた、金色堂と中尊寺ハスをモチーフにしたお守りを探してきました!どちらも持っているだけでかわいいお守りです。実際に中尊寺に足を運んだ際は、ぜひ手にとって見てください。

開運水晶守(左)

チャームに可愛らしい小さな金色堂が付いた御守です。水晶守は、持つ人の心を清浄する作用があると言われています。

縁結び(右)

中尊寺蓮をあしらった品のある「縁結び守」。良縁を祈願するお守りです。紐の部分がピンクと緑の2種類ございますので、カップルで色違いで持つのもおすすめです。

この2つのお守りが置いてあるお札所はこちらです。

  • 本堂前札所
  • 本坊札所
  • 金色堂前札所

おわりに

この度は、「中尊寺・金色堂編」をお読みいただき、ありがとうございました。

ちなみに私ごとですが、今回このブログを書くにあたって図書館で本を3冊も借り、改めて勉強し直しました。。

ということで、せっかくなのでこれから他の文化遺産についてもお話していこうと思っています。

お楽しみにしていてください!